AI活用についての運用および詳細

＜運用について＞

 教育活動の目的を達成する観点で効果的であることを事前に検討し確認している
 児童生徒の発達の段階や情報活用能力の育成状況に十分留意した活用方法の準備が整
っている
 生成AI の性質やメリット・デメリット、情報の真偽を確かめる、自己の判断や考えが
重要であることを十分に認識できるような使い方等に関する学習活動の計画が整って
いる
 プロンプトに氏名や写真等の個人情報を入力しないよう指導する内容を整理し、指導
体制が整っている
 著作権の侵害につながるような使い方をしないよう指導する内容を整理し、実施の体
制が整っている
 生成AI サービスの提供者が定める最新の利用規約(年齢制限や保護者の同意の必要性、
生成物のライセンスの所在など) を確認し、遵守できる指導の体制が整っている
 生成AI による生成物をそのまま自己の成果物として使用することの問題点や、不適
切・不正行為につながる可能性について、指導内容を整理し、実施の体制が整っている
 学習課題に生成AI の回答を引用している場合、出典・引用を記載することを児童生徒
に理解させるための指導の体制が整っている
 保護者の経済的負担に十分に配慮して生成AI サービスを選択している（県立学校全生
徒に配布しているM365 アカウントに紐づいたM365Copilot の活用を基本としている）
 児童生徒が学校外で生成AI を利活用する可能性も踏まえ、生成AI の不適切な利活用
が行われないよう、保護者に対し周知し、理解を得る準備が整っている

＜詳細説明資料＞

１．児童生徒の学習活動等に生成AI を活用するための事前準備とチェックシートの目的

学校現場で児童生徒の学習活動等に生成AI を活用するにあたっては、文部科学省が提示する「初等中等教育段階における生成AI の利活用に関するガイドライン（Ver.2.0）」に基づき、各学校において適切な体制整備と事前準備を進めていただく必要があります。
このような背景を踏まえ、児童生徒の学習活動等に生成AI を活用する際に、事前に確認すべき項目を整理したものが、今回のチェックシートです。各学校長におかれましては、校内での活用にあたり、以下の観点から準備状況を確認し、必要な体制整備をお願いします。

２．チェックシートの主な確認項目と留意点
■ 教師の立場としての留意点
・教育活動の目的達成に資するかどうかを事前に検討・確認すること。
・児童生徒の発達段階や情報活用能力に配慮した活用方法を整備すること。
・生成AI の特性や出力の信頼性を理解し、適切な判断ができるよう指導すること。
・個人情報や著作権侵害につながる利用を避けるよう指導体制を整えること。
■ 児童生徒が留意すべきこと
・氏名や写真などの個人情報を入力しないこと。
・出力された情報の真偽を自ら判断する力を育成すること。
・生成AI によって得られた成果物を、そのまま自分の成果として使用することの問題点を理解させること。
・引用や出典の明記を指導すること。
■ 保護者への理解と周知
・学校外での生成AI 利用の可能性も踏まえ、不適切な活用を防ぐために保護者に対して周知を行い、理解を得られるよう努めること。
・経済的負担への配慮として、県が提供するM365 アカウントに紐づいたM365Copilot の活用を基本とすること。

３．県の方針と活用環境
県では、児童生徒全員に配布している M365 アカウント を活用し、M365Copilot の利用を基本とした生成AI 活用を推奨しています。
配布されているM365 アカウントは、山梨県立学校全体で包括的にライセンス契約されており、生成AI に入力された内容がAI の学習に利用されないなど、個人ライセンスに比べて高いセキュリティ環境が提供されています。また、他の生成AI サービスの利用にあたっては、各校で提供者が定める最新の利用規約（年齢制限、保護者同意、ライセンス等）を確認し、遵守できる体制を整えてください。

４．今後について
生成AI の利活用、特にM365Copilot の利用については、本チェックシートの確認報告を、BYOD 端末での利用制限解除の当面の目安とします。